要点
サイトは育てれば売却できる「資産」になります。一般的には月間収益の12〜36カ月分ほど、成長可能性があれば収益ゼロでも売却可能です。複数のサイト売買サービスに登録して比較することで、より高値での売却を実現できます。
こんな状況、ありませんか?
「サイトをいくつも運営しているけど、全部に手が回らない…」
「昔作ったサイト、放置されたままになっている…」
「事業の方向性が変わって、一部のサイトが戦略に合わなくなった…」
もし、そんなサイトがあるなら、「売却」という選択肢を考えてみませんか?
多くの方は、「サイトを売る」なんて考えたこともないかもしれません。でも実は、サイトは立派な「資産」として売買できるんです。
サイトは「資産」として売却できる
私はこれまで、個人で非常に多くのサイトを作ってきました。
そして、ある程度収益化のめどが立ったサイトについては、自分の全体的な方針から外れるものは売却も行ってきました。
それは例えるなら、「木を植えて、一部の木を伐採して売却する」ようなものです。
林業では、すべての木を残すのではなく、適度に間引くことで、残った木がより大きく育ちます。サイト運営も同じです。一部を売却することで、残ったサイトに集中でき、全体としてより良い成果を上げられるのです。
それによって、サイト全体を整えるとともに、大きな収益を獲得してきました。
私の実際の売却実績
「サイトって、本当に売れるの?」
そう疑問に思うかもしれませんね。
実際の私の売却事例をいくつかご紹介しましょう。
事例①:月間3万円の広告収入があるサイトを50万円で売却
あるジャンルのサイトで、Googleアドセンスとアフィリエイトで月間約3万円強の収入がありました。
最初は「月間収益の約2年分」を目安に、希望売却価格を80万円に設定しました。
でも、なかなか買い手がつきませんでした。
そこで、数週間後に75万円に、さらに数週間後に70万円に、と段階的に価格を下げていきました。
サイト売買サービスでは、新着案件が上位に表示されるのですが、時間が経つと次第に目立たない位置に埋もれていきます。でも、価格を変更すると、再び目につきやすい位置に表示されるんです。
この仕組みを使いながら、2カ月ほどかけて買い手を探し、最終的に50万円で売却しました。
月間3万円の収入ですから、約17カ月分の収益です。一般的な相場(12〜36カ月分)の範囲内ですね。
事例②:収益ゼロのサイトを36万円で売却
別のケースでは、まだ広告も貼っておらず、収益が全く発生していないサイトを売却したこともあります。
「収益ゼロなのに、売れるの?」と思いますよね。
でも、売れるんです。
このサイトは、特定のニッチなジャンルで、しっかりとした専門的なコンテンツを積み上げていました。記事数も60記事以上、月間アクセス数は約8,000PV。
買い手の方は、「このサイトに広告を導入すれば、月3〜5万円の収益は見込める」と判断してくださいました。
そして、36万円で購入していただきました。
サイトの品質、成長可能性を高く評価していただいた結果です。
事例③:高品質サイトを440万円で売却
そして、私の最高額の売却事例です。
これも、広告を貼っておらず、収益が発生していないサイトでした。
でも、このサイトには大きな特徴がありました。
- オリジナルコンテンツが豊富
- 極めて明確なターゲット層
- すでに一定のブランド認知
- 広告導入の余地が十分にある
これらの「成長可能性」が評価され、440万円で売却できました。
なぜこんなに金額に幅があるのか?
3つの事例を見て、「なぜこんなに金額が違うの?」と思いましたよね。
サイトの売却価格は、いくつかの要素で決まります。
①収益の有無と安定性
月間3万円のサイトは、すでに収益が発生していて、それが安定していました。これは買い手にとって、「買ってすぐに収入が得られる」という安心感があります。
②コンテンツの質と独自性
36万円のサイトと440万円のサイトは、どちらも収益ゼロでした。でも、コンテンツの質、独自性、専門性のレベルが違いました。
440万円のサイトは、詳細は書けませんが、他では読めないオリジナル記事などが多数あり、その希少性が高く評価されたのです。
③成長可能性
すべてのサイトに共通していたのは、「まだ成長の余地がある」という点です。
- 広告を導入していない、または最適化していない
- SEO改善の余地がある
- 新しいコンテンツを追加できる
買い手は「自分が運営すれば、もっと伸ばせる」と判断してくれました。
④ターゲットの明確さ
440万円のサイトは、ターゲット層が非常に明確でした。詳細は伏せますが具体的なペルソナがあり、それに向けてコンテンツを作っていました。月間アクセス数も相当にあり、伸びていました。
ターゲットが明確だと、買い手も「どう運営すればいいか」がイメージしやすいんです。
サイトM&Aは資産運用のようなもの
これらの経験を通じて、私が確信したことがあります。
「サイトM&Aは、資産運用のようなもの」
ということです。
不動産投資では、物件を購入し、賃貸収入を得て、タイミングを見て売却します。
サイト運営も同じです。
サイトを作り(投資)、育て(運用)、適切なタイミングで売却する(利益確定)。
この一連の流れを理解することが、WEB戦略の一環として、とても重要なのです。
そして、売却で得た資金で、また新しいサイトを作る。あるいは、残ったサイトをさらに強化する。
「木を植えて、育てて、伐採して、また新しい木を植える」
このサイクルを回すことで、全体として大きな成果を上げることができます。
サイト売却市場の現状(2025年最新)
「でも、個人が作ったサイトなんて、本当に売れるの?」
そう心配する方もいるかもしれません。
安心してください。今は、個人でも気軽にサイトを売買できる時代なんです。
サイトM&A市場の成長
以前は、サイトの売買というと、企業同士の大規模なM&Aというイメージがありました。
でも今は違います。
ラッコM&Aという最大手のサービスでは、2024年に成約数No.1を達成しました。そして、利用者の86%が個人なんです。
つまり、私たちのような個人事業主や小規模事業者が、普通にサイトを売買している時代なのです。
なぜサイトを売るのか?
サイトを売却する理由は、人それぞれです。
私の場合は、主に「事業の選択と集中」でした。
いくつものサイトを運営していると、どうしても手が回らなくなります。そんな時、「このサイトは自分の今後の方向性とは違うな」と感じたサイトを売却し、残ったサイトに集中することで、全体としてより良い成果を出せるようになりました。
ついやり過ぎてしまい、とてもひとりでは手に負えなくなって売却するパターンが、私の場合には多いです。
他にも、こんな理由でサイトを売却する方がいます:
- 他の事業への資金調達が必要になった
- サイト運営から引退したい
- 急な資金需要が発生した
- サイトが成熟し、これ以上自分では伸ばせないと感じた
どれも、前向きな理由です。「失敗したから売る」のではなく、「次のステップのために売る」という考え方なんですね。
サイトの売却相場
「自分のサイトは、いくらぐらいで売れるんだろう?」
これが一番気になるところですよね。
一般的な相場は、前述のとおり、月間営業利益の12〜36ヶ月分といわれています。
幅が大きいですよね。なぜこんなに幅があるかというと、いくつかの要素で倍率が変わるからです。
相場が高くなる要素:
- 収益が1年以上安定している
- 成長性が見込まれる(広告導入余地、SEO改善余地がある)
- コンテンツの独自性が高い(オリジナル記事、専門性)
- ブランドが確立している
- 手間がかからない(自動化されている、外注化されている)
相場が低くなる要素:
- 収益が不安定(月によって大きく変動)
- 成長の余地が少ない
- コンテンツの独自性が低い(他サイトのリライトばかり)
- Googleのアップデートに弱い
そして、驚くことに、収益ゼロでも売れるんです。
私の36万円と440万円の事例がまさにそうでした。
大切なのは、「買い手が成長可能性を感じるか」なんですね。
主要なサイト売買サービス
個人がサイトを売買するには、専門のサービスを使うのが一般的です。
ここでは、代表的な2つのサービスをご紹介します。
① ラッコM&A(最もおすすめ)
2021年に開始された比較的新しいサービスですが、一気に最大手になりました。
特徴:
- 売却手数料が無料(買主のみ5%の手数料)
- 契約書が自動生成される(弁護士監修)
- エスクロー対応(代金を一時預かりしてくれる)
- 初心者に優しい画面設計
私も、ラッコM&Aは必ず使います。売主の手数料が無料なので、リスクなく出品できるのが嬉しいですね。
② サイトキャッチャー
2005年開設の、日本で最も歴史のあるサイト売買サービスです。
特徴:
- 累計1,200件以上の成約実績
- 2つのプランから選べる
- 直接交渉プラン:3%の手数料(最低5万円)
- 仲介プラン:10%の手数料(最低10万円)、専任担当者がサポート
- 行政書士による契約書無料作成
歴史が長いので、信頼性が高いのが魅力です。
他にも、いくつかサイト売買サービスはありますが、まずはこの2つを押さえておけば十分です。
高く売るための「複数登録」戦略
ここからが、この記事の核心部分です。
サイトを売却する際、私が最も大切にしているのが、「複数のサービスに登録する」という戦略です。
私は常に3つ以上のサービスに登録する
なぜ複数のサービスに登録するのか?
理由は3つあります。
理由①:より多くの人の目に触れる
サイト売買サービスによって、利用者の層が微妙に違います。
例えば、ラッコM&Aは個人が多く、サイトキャッチャーは法人の利用者も多い傾向があります。
あるサービスでは反応がなくても、別のサービスでは高く評価されることがあるんです。
露出を増やせば増やすほど、理想的な買主に出会える確率が上がります。
理由②:価格交渉の材料になる
これが最も大きなメリットです。
例えば、こんな流れです:
- A社で出品したら、30万円の打診が来た
- B社で出品したら、35万円の査定が出た
- この情報を元に、C社の買主候補と交渉
- 「他のサービスでは35万円の評価が出ています」と伝える
- 最終的に38万円で成約
複数のサービスで評価を得ることで、価格交渉の材料が増えるんです。
理由③:サービスの質を比較できる
実際に複数のサービスを使ってみると、それぞれの特徴がよくわかります。
- 問い合わせの質(本気で買いたい人が多いか)
- 対応スピード(問い合わせへの反応が早いか)
- 手数料体系(実際にいくら取られるか)
- サポートの充実度(困った時に助けてくれるか)
これらを比較することで、「自分のサイトにはどのサービスが合っているか」が見えてきます。
複数登録の具体的な進め方
「複数登録って、面倒じゃないの?」
そう思うかもしれませんね。
確かに、最初は少し手間がかかります。でも、その手間を惜しむと、数十万円、場合によっては100万円以上の差が出ることもあるんです。
具体的な進め方をご説明しましょう。
ステップ1:まずは2〜3のサービスに同時登録
最初から5つも6つも登録する必要はありません。
まずは、この2つから始めましょう:
- ラッコM&A(必須)- 売主手数料無料、利用者数最多
- サイトキャッチャー– 歴史が長く信頼性が高い
余裕があれば、もう1つ追加してもいいですね。
各サービスの会員登録は、数十分程度で完了します。
ステップ2:サイト情報を準備する
各サービスに出品する前に、必要な情報を整理しておきましょう。
- Googleアナリティクスのデータ(月別アクセス数)
- 収益データ(月別、できれば1年以上)
- サイトの強み(独自コンテンツ、ブランド力、成長可能性)
- ドメインとサーバーの契約情報
- 売却理由
これらを一度まとめておけば、どのサービスにも使い回せます。
ステップ3:希望価格を決める
ここが重要です。
最初は、少し高めの価格を設定しましょう。
なぜかというと、後から価格を下げることはできますが、上げることは難しいからです。
私の月間3万円のサイトの例では、最初に80万円に設定し、反応を見ながら段階的に下げていきました。
目安としては:
- 月間収益がある場合:収益の24カ月分から(自信がある場合はもっと上から)始める
- 収益ゼロの場合:同規模・同ジャンルのサイトの売却事例を参考に
ステップ4:各サービスに出品
準備した情報を使って、各サービスに出品します。
ここでのポイントは、サービスごとに微妙に価格を変えてみることです。
例えば:
- ラッコM&A:80万円
- サイトキャッチャー:85万円
これは、「どの価格帯が反応がいいか」をテストするためです。
ステップ5:反応を見ながら価格調整
出品後、1〜2週間は様子を見ましょう。
問い合わせが多ければ、価格は適正です。 問い合わせがほとんどなければ、価格が高すぎるかもしれません。
私の経験では、出品後24時間以内に最初の問い合わせが来ることが多いです。
もし1週間経っても問い合わせがなければ、価格を見直すか、アピールポイントの書き方を変えてみましょう。
ステップ6:査定額を交渉材料に活用
複数のサービスで問い合わせが来たら、それぞれの査定額を比較します。
そして、最も高い査定額を基準に、他の買主候補と交渉します。
「実は、他のプラットフォームでは○○万円という評価をいただいています。もう少し価格を上げていただけませんか?」
こう伝えることで、価格交渉がしやすくなります。
ただし、嘘は厳禁です。実際の査定額を正直に伝えましょう。
ステップ7:最も条件の良いところで成約
最終的には、価格だけでなく、総合的に判断します。
- 価格は適正か
- 買主は本気で買いたいと思っているか
- スムーズに取引できそうか
- 支払い条件は問題ないか
私の場合、価格が多少低くても、「このサイトを大切に育ててくれそうな買主」を選ぶこともあります。
価格調整のテクニック:段階的に下げて露出を増やす
私が月間3万円のサイトを売却した時に使ったテクニックをご紹介します。
サイト売買サービスでは、新着案件が上位に表示されます。でも、時間が経つと、どんどん新しい案件に埋もれていきます。
そこで、価格を変更するんです。
価格を変更すると、システムが「更新された案件」として認識し、再び目立つ位置に表示してくれることがあります。
例:
- 1週目:80万円で出品(問い合わせ2件、でも成約に至らず)
- 2週目:70万円に変更(再び上位表示、問い合わせ4件)
- 4週目:60万円に変更(問い合わせ多数)
- 5週目:50万円に変更(問い合わせ多数、成約に至る)
このように、段階的に価格を下げながら、そのたびに露出を増やし、買い手を探していきました。
焦って最初から安く売る必要はありません。時間をかけて、適正価格を見つけていくのです。
サイト売却の7つのステップ
ここからは、実際にサイトを売却する具体的な手順をご説明します。
初めての方でも、順番に進めていけば大丈夫です。
ステップ1:売却準備とデータ整理
サイトを売却する前に、まずは情報を整理しましょう。
買主が知りたい情報は、主にこの5つです:
①アクセス数のデータ
Googleアナリティクスで、過去1年間の月別アクセス数を確認します。
スクリーンショットを取っておくと、買主に見せやすくなります。
ポイント:
- 単月だけでなく、年間の推移を見せる
- 季節変動があるなら、それも説明する
- 「7月は旅行シーズンでアクセスが増えます」など
②収益データ
もし広告収入がある場合、こちらも月別のデータを用意します。
- Googleアドセンスの収益
- アフィリエイトの収益
- その他の収入
こちらもスクリーンショットがあると、信頼性が高まります。
③コンテンツの権利確認
サイト内で使っている画像や文章について、著作権の問題がないか確認します。
- 自分で撮影した写真
- 自分で書いた文章
- フリー素材サイトから取得した画像(ライセンス確認)
もし他人の著作物を無断で使っている部分があれば、売却前に削除するか、権利処理をしておきましょう。
④ドメイン・サーバー契約情報
ドメインとサーバーの契約状況を確認します。
- ドメイン:どこで取得したか、いつ更新か
- サーバー:どこと契約しているか、月額いくらか
- その他のサービス(メール、SSL証明書など)
これらは後で買主に譲渡することになるので、ログイン情報も整理しておきます。
⑤サイトの強みとアピールポイント
あなたのサイトの「ここがすごい」というポイントをリストアップします。
- 独自コンテンツ(他にはない記事、オリジナル写真)
- 確立されたブランド(「○○といえばこのサイト」)
- 成長可能性(広告未導入、SEO改善余地)
- 安定性(1年以上安定して運営)
これらを箇条書きでもいいので、整理しておきましょう。
ステップ2:サービスへの登録と出品
データが揃ったら、いよいよ出品です。
各サービスへの登録方法は簡単です。メールアドレスがあれば、サイトの所有者確認なども含めて、数十分ほどで完了します。
出品ページを作る際のポイントをご説明しましょう。
① アピールポイントは具体的に
「良いサイトです」「価値のあるサイトです」
こういう抽象的な表現では、買主には伝わりません。
具体的に書きましょう:
- 「月間5万PV、安定したアクセスがあります」
- 「100記事すべてオリジナルコンテンツ、専門性の高い内容です」
- 「広告未導入のため、AdSense導入で月3〜5万円の収益が見込めます」
- 「運営2年、Googleアップデートの影響も受けていません」
数字と具体例で説得力が増します。
② 収益データは正直に
収益がある場合、その金額を正直に書きましょう。
もし収益が下がった月があれば、その理由も説明します。
「7月は夏休みシーズンで、ターゲット層がネットを見る時間が減るため、収益が若干下がります」
こうした説明があると、「この売主は誠実だな」と思ってもらえます。
③ 売却理由も正直に
なぜ売るのか、理由を書きましょう。
- 「事業の方向性が変わり、このジャンルから撤退するため」
- 「他の事業に集中したいため」
- 「資金需要が発生したため」
「稼げないから売る」わけではないことを、明確に伝えましょう。
④ 写真やスクリーンショットを添付
サイトのトップページのスクリーンショット、Googleアナリティクスの画面、収益の画面など、できるだけ視覚的に見せましょう。
文章だけより、画像があった方が圧倒的に信頼性が高まります。
ステップ3:買主からの問い合わせ対応
出品すると、早ければ24時間以内に問い合わせが来ます。
ここでの対応が、成約するかどうかの分かれ目です。
よくある質問と答え方
問い合わせでよく聞かれることは、だいたい決まっています。
Q1:「なぜ売却するのですか?」
これは必ず聞かれます。
正直に答えましょう。
私の場合: 「事業の方向性を見直した結果、このジャンルからは撤退し、別の分野に集中することにしました。サイト自体は良い状態なので、新しいオーナーの下でさらに成長してほしいと思っています」
Q2:「収益が下がったことはありますか?」
もしあれば、正直に答え、その理由も説明します。
「2024年3月のGoogleアップデートで、一時的に10%ほどアクセスが下がりましたが、コンテンツの質を改善した結果、2ヶ月後には回復し、現在は以前より増えています」
Q3:「Googleからペナルティを受けたことはありますか?」
これもよく確認されます。
もしペナルティを受けたことがあれば、それを隠してはいけません。いつ、なぜ受けたのか、どう対処したのかを説明します。
ペナルティを受けたことがなければ、自信を持って「ありません」と答えましょう。
Q4:「売却後のサポートはありますか?」
多くの買主は、サイト運営の経験が浅く、不安を感じています。
「移行後1ヶ月間は、操作方法や運営のご相談に応じます」
こう伝えると、安心してもらえます。
対応のポイント:速さと丁寧さ
問い合わせには、できるだけ早く返信しましょう。
目安は24時間以内。できれば12時間以内が理想です。
返信が遅いと、「この売主、本気じゃないな」と思われ、他の案件に流れてしまいます。
そして、丁寧に答えましょう。
買主の不安を理解し、一つ一つの質問に誠実に答える。この姿勢が、信頼につながります。
ステップ4:価格交渉
問い合わせの後、多くの場合、価格交渉が始まります。
交渉のコツ
価格交渉は、売主にとっても買主にとっても、少し緊張する場面です。
でも、冷静に、戦略的に進めれば、お互いに満足できる価格に落ち着きます。
① 最初から底値を提示しない
出品価格は、あなたの「希望価格」です。
そこから少し下げる余地を残しておきましょう。
例えば、本当は50万円で売りたいなら、出品価格は60万円にしておく。
そうすれば、「55万円でどうですか?」という交渉があった時、「では、53万円でいかがでしょう」と返せます。
②「他のサービスではこの価格」という情報を活用
複数のサービスに登録している強みが、ここで活きます。
「実は、他のプラットフォームでは○○万円という評価をいただいています」
この情報があると、買主も「この価格は適正なんだな」と納得しやすくなります。
③ 譲れないラインを事前に決めておく
「最低でも○○万円は欲しい」
このラインを、自分の中で明確にしておきましょう。
そして、そのライン以下の提案が来たら、丁寧に断ります。
「ご提案ありがとうございます。ただ、このサイトには○○万円以上の価値があると考えておりますので、申し訳ございませんが、今回はご縁がなかったようです」
無理に売る必要はありません。納得できる価格で売りましょう。
④ でも、柔軟性も大切
ただし、あまりに頑なになりすぎるのも考えものです。
買主の事情も理解しましょう。
例えば、「予算は45万円しかないんです。でも、このサイトをぜひ運営したいんです」という熱意が伝わってきたら、少し譲歩してもいいかもしれません。
価格だけでなく、「この人なら、サイトを大切に育ててくれそうだ」という感覚も大切です。
ステップ5:基本合意と契約締結
価格が決まったら、いよいよ契約です。
「契約」と聞くと、難しそうに感じるかもしれませんね。
でも安心してください。ラッコM&Aやサイトキャッチャーなどでは、契約書をスムーズに作れます。
契約で確認すべき項目
契約書には、以下のような項目が含まれます。
①売買金額と支払い方法
- 売買金額:○○万円
- 支払い方法:エスクロー(サービスを通じた支払い)
- 支払い期限:契約締結後○日以内
②サイト移行の期限
- 移行作業の完了期限:入金確認後○日以内
- 移行する内容:ドメイン、サーバーデータ、管理画面アクセス権
③検収期間
- 検収期間:移行完了後○日間
- この期間中に、買主がサイトの動作を確認
- 問題なければ、取引完了
④サポート期間
- サポート期間:移行後○日間
- 内容:操作方法の質問対応、トラブル時のサポート
⑤競業避止義務
- 期間:契約締結後○年間
- 内容:同じジャンルで競合するサイトを作らない
この「競業避止義務」は、買主を守るための条項です。
例えば、「料理レシピのサイトを売った後、すぐに同じような料理レシピサイトを作る」というのは、買主に不利益ですよね。
そうしたことを防ぐための約束です。
期間や範囲は、交渉で決められます。
私の場合、通常1〜2年、ジャンルは「全く同じテーマ」に限定しています。
ステップ6:エスクローと代金受領
契約が締結されたら、次は支払いです。
でも、いきなり買主から売主に振り込むわけではありません。
エスクローという仕組みを使います。
エスクローとは?
エスクローとは、「仲介者が代金を一時的に預かる」仕組みです。
流れはこうです:
- 買主が、サービス運営会社に代金を振り込む
- 運営会社が入金を確認
- 売主がサイト移行作業を開始
- 移行が完了し、買主が検収
- 買主が「問題ありません」と確認
- 運営会社が売主に代金を振り込む
この仕組みのおかげで、売主も買主も安心です。
売主の安心: 「サイトを渡したのに、お金が払われない」というリスクがありません。先に運営会社に入金されているからです。
買主の安心: 「お金を払ったのに、サイトが譲渡されない」というリスクがありません。サイト移行が完了してから、売主にお金が渡されるからです。
私も、このエスクローのおかげで、一度もトラブルなく取引を完了してきました。
ステップ7:サイト移行とアフターサポート
さあ、いよいよ最後のステップです。
サイトを買主に引き渡します。
移行作業の内容
サイト移行では、主に以下の作業を行います。
①ドメイン移管
ドメインの所有権を、買主に移します。
ドメインを取得したレジストラ(お名前.comなど)で、移管手続きを行います。
手順は各レジストラのサイトに詳しく書いてあるので、それに従えば大丈夫です。
②サーバーデータの移行
サイトのファイルやデータベースを、買主のサーバーに移します。
方法はいくつかあります:
- FTPでファイルをダウンロード→アップロード
- WordPressのプラグイン(All-in-One WP Migrationなど)を使う
- サーバーのバックアップ機能を使う
買主が慣れていない場合は、手順を丁寧に説明しましょう。
③管理画面のログイン情報共有
WordPressの管理画面、Googleアナリティクス、Googleサーチコンソール、広告アカウントなど、必要なログイン情報をすべて買主に渡します。
セキュリティのため、パスワードは必ず変更してもらいましょう。
④SNSアカウント(ある場合)の譲渡
もしサイトに紐づくSNSアカウント(Twitter、Facebookページなど)があれば、それも譲渡します。
メールアドレスやパスワードを変更し、買主のものにします。
アフターサポートの内容
移行が完了しても、買主は不安かもしれません。
「ちゃんと動くかな?」「何かトラブルが起きたら?」
そんな時のために、アフターサポート期間を設けます。
私の場合、通常1ヶ月間のサポート期間を設定します。
この期間中、買主からの質問に答えます:
- 「記事の投稿方法がわかりません」
- 「画像のアップロードができません」
- 「サイトの表示が崩れているのですが」
基本的な操作方法や、トラブル対応です。
対応方法は、メールやZoomでのレクチャーが多いですね。
丁寧なアフターサポートの効果
実は、このアフターサポートが、思わぬ効果を生むことがあります。
私の場合、丁寧にサポートをしたところ、買主がリピーターになってくれたことがあります。
「また別のサイトを買いたいです。平田さんのサイトなら信頼できるので」
こうして、2つ目、3つ目のサイトも同じ買主に売却できました。
信頼関係が、次の取引につながるんですね。
高く売るための5つのポイント
ここまで、サイト売却の流れをご説明しました。
でも、「どうすれば高く売れるの?」というのが、一番知りたいことですよね。
私の経験から、高く売るための5つのポイントをお伝えします。
ポイント①:1年以上の安定した収益とPV
サイトを売却しようと思い立った時、すぐに出品するのは待ってください。
まず確認してほしいのが、「1年以上、安定して運営しているか」です。
なぜ1年以上が重要なのか?
理由 ①:季節変動の影響を確認できる
多くのサイトには、季節変動があります。
例えば:
- 旅行サイトは夏に伸びる
- 受験情報サイトは冬に伸びる
- ダイエットサイトは春(薄着の季節前)に伸びる
1年間のデータがあれば、「このサイトは年間を通じて安定している」ことを証明できます。
理由 ②:一時的なブームではないことの証明
あるトピックが話題になって、一時的にアクセスが急増することがあります。
でも、そのブームが去れば、アクセスも下がります。
1年以上の運営実績があれば、「一時的なブームではなく、持続的な価値がある」ことを示せます。
理由 ③:Googleアップデートへの耐性
Googleは年に数回、大きなアップデートを行います。
このアップデートで、サイトの順位が大きく変動することがあります。
1年以上運営していれば、少なくとも数回のアップデートを経験しているはずです。
「アップデートの影響を受けても、回復した」 「そもそもアップデートの影響を受けていない」
これが証明できれば、買主は安心します。
私のアドバイス
もし、「サイトを売却しよう」と考え始めたら、まず1年間は安定運営を心がけましょう。
焦って売る必要はありません。
しっかりとデータを蓄積し、「このサイトは安定している」と証明できる状態にしてから売る方が、結果的に高く売れます。
ポイント ②:独自性の高いコンテンツ
買主が最も重視するのが、「コンテンツの質」です。
特に、独自性の高いコンテンツがあるサイトは、高く評価されます。
高評価されるコンテンツ
①独自の調査データ
他のサイトにはない、オリジナルの調査結果。
例えば:
- アンケート調査の結果
- 実験の結果
- 独自の統計分析
こうしたデータは、他サイトが真似できません。
② 専門家インタビュー
業界の専門家にインタビューした記事。
これも、オリジナリティが高く、価値があります。
③ オリジナル写真・イラスト
自分で撮影した写真、自分で描いたイラスト。
フリー素材ではなく、オリジナルの画像があると、サイトの独自性が高まります。
私が440万円で売却したサイトも、クオリティーの高い写真が数千枚ありました。
これが大きな評価ポイントになりました。
④実体験に基づく深い考察
「使ってみた」「行ってみた」「試してみた」
実際の体験に基づく記事は、説得力があります。
他人の情報をまとめただけの記事とは、質が違います。
避けるべきコンテンツ
逆に、買主から敬遠されるコンテンツもあります。
① 他サイトのリライトだけ
他のサイトの記事を読んで、言葉を変えただけの記事。
これは、独自性がありません。
しかも、Googleのアップデートで順位が下がるリスクがあります。
② 薄いまとめ記事
「○○についてまとめてみた」という、情報を羅列しただけの記事。
深い考察がなく、読者にとって価値が低い。
③ AI生成のみの記事
2025年現在、AIで記事を生成すること自体は問題ありません。
でも、AIが生成した文章をそのまま載せただけの記事は、Googleから厳しく評価されています。
AIを使うなら、必ず人間が加筆・修正し、独自の視点を加えましょう。
コンテンツの質を高める方法
もし、あなたのサイトのコンテンツが「薄い」と感じるなら、売却前に改善しましょう。
- 実際に商品を購入して、レビュー記事を書く
- 現地に行って、写真を撮る
- 専門家に話を聞く
- 自分の失敗談や成功談を追加する
こうした「人間にしか書けない内容」を加えることで、サイトの価値は大きく上がります。
ポイント ③:成長可能性を明示
収益がすでにある場合も、収益ゼロの場合も、重要なのは**「成長可能性」**です。
買主は、「自分が運営すれば、もっと伸ばせる」と思えるサイトを買いたいのです。
買主が見ている「成長の余地」
① 広告未導入(AdSense、アフィリエイトの導入余地)
私が36万円で売却したサイトも、440万円で売却したサイトも、広告を貼っていませんでした。
でも、これは逆に言えば、「広告を導入すれば、すぐに収益が上がる」ということです。
月間5万PVあるサイトなら、AdSenseで月3〜5万円の収益は見込めます。
これを買主に伝えると、「お、これは買いだな」と思ってもらえます。
② SEO改善余地
まだ最適化していないキーワードがある。 内部リンクが整っていない。 サイトの表示速度が遅い。
こうした「改善すれば、もっと伸びる」ポイントがあることを示しましょう。
③ 新規コンテンツの投入可能性
「このジャンルには、まだ書いていないテーマがたくさんあります」
こう伝えることで、「自分が運営すれば、コンテンツを追加して伸ばせる」と買主は考えます。
④ SNS連携の余地
サイトはあるけど、SNSはやっていない。
これも、成長の余地です。
「XやInstagramと連携すれば、さらにアクセスが伸びます」
アピールの仕方
出品ページに、こう書きましょう:
「現在は広告を貼っていませんが、月間10万PVあるので、AdSense導入で月3〜5万円の収益は見込めます。また、SEO最適化とSNS連携を行えば、さらに大きく伸ばせる可能性があります」
こうした具体的な数字と提案があると、買主は「これは投資する価値がある」と判断しやすくなります。
ポイント ④:透明性の高い情報開示
サイトを高く売るための、最も重要なポイント。
それは、「信頼」です。
買主は、「この売主は信頼できる」と思わなければ、高い金額を払いません。
信頼を得るために最も大切なのが、透明性です。
買主の不安を減らす情報開示
① Googleアナリティクスのスクリーンショット
口で「月間10万PVあります」と言うだけでは、信じてもらえません。
Googleアナリティクスの画面をスクリーンショットで見せましょう。
過去1年間の推移が見えるように、月別のグラフを表示します。
② 収益の具体的な内訳
「月間5万円の収益があります」
だけでなく、内訳も示しましょう:
- AdSense:3万円
- アフィリエイト(A8などのASP関連):1.5万円
こうした詳細があると、「本当なんだな」と納得してもらえます。
③ 主要記事のランキング状況
Googleサーチコンソールで、主要キーワードの検索順位を確認します。
「『○○ 方法』で3位」 「『△△ おすすめ』で5位」
こうした具体的な順位を示すことで、SEOの強さをアピールできます。
④ 過去のペナルティ有無
もし過去にGoogleからペナルティを受けたことがあれば、正直に伝えましょう。
隠しても、買主が後で気づけば、信頼を失います。
「2023年にペナルティを受けましたが、原因を特定し、問題を解決した結果、現在は完全に回復しています」
こう説明すれば、むしろ「誠実な売主だな」と思ってもらえます。
私の実践:正直さが信頼を生む
私は、サイトを出品する際、以下のことを必ず実践しています。
① 質問には24時間以内に返信
買主からの問い合わせには、できるだけ早く、丁寧に答えます。
「忙しくて返信が遅れました」では、信頼を失います。
② 嘘をつかない(マイナス情報も正直に)
良いことばかりではなく、マイナス情報も正直に伝えます。
「アクセスが若干下がった月があります。理由は、Googleのアップデートの影響です。でも、コンテンツを改善した結果、2ヶ月後には回復しました」
こうした正直さが、結果的に信頼につながります。
結果:「この売主は信頼できる」という評判
私が丁寧に、正直に対応していると、買主からこんな言葉をいただくことがあります。
「平田さんのサイトなら信頼できます」 「また別のサイトを買いたいです」
こうして、リピーターが生まれ、次の取引にもつながります。
ポイント ⑤:複数プラットフォームでの露出最大化
そして、最後のポイント。
これが、最も効果的で、かつ簡単に実行できる方法です。
それが、**「複数のサービスに登録する」**です。
これについては、すでに詳しくご説明しましたが、改めて強調します。
複数登録の効果
①露出が増える → 理想的な買主に出会える確率アップ
サイト売買サービスは、それぞれユーザー層が違います。
ラッコM&Aには個人が多く、サイトキャッチャーには法人も多い。
複数のサービスに登録すれば、それだけ多くの人の目に触れます。
②価格競争 → より高値での売却
複数の買主候補がいれば、価格競争が起きやすくなります。
「他の人も買いたがっている」と分かれば、買主は少し高くても買おうとします。
③交渉材料 → 「他では○○万円」が使える
前にも書いた通り、他のサービスでの査定額を交渉材料にできます。
これが、数十万円、時には100万円以上の差を生むこともあります。
実践のコツ:同時に登録する際、各サービスで微妙に価格を変える
ラッコM&Aでは80万円、サイトキャッチャーでは85万円。
こうすることで、「どの価格帯が反応がいいか」をテストできます。
もしラッコM&Aで問い合わせが多ければ、80万円が適正価格。 サイトキャッチャーで問い合わせが多ければ、85万円でも売れる。
こうした情報が得られます。
まとめ:サイトは育てて売る「資産」
ここまで、長い記事を読んでくださって、ありがとうございます。
最後に、この記事の要点をまとめましょう。
サイトは「資産」として売却できる
サイトは、きちんと育てれば、立派な資産になります。
不動産を売るように、サイトも売れるのです。
私自身、これまで多くのサイトを売却してきました:
- 月間3万円の広告収入があるサイトを50万円で売却
- 収益ゼロのサイトを36万円で売却
- 高品質サイトを440万円で売却
高く売るための3つの鉄則
サイトを高く売るためのポイントを、3つにまとめます。
① 1年以上の安定運営
焦らず、じっくり育てる。
1年以上の運営実績があれば、「このサイトは安定している」ことを証明できます。
② 独自性と成長可能性
オリジナリティの高いコンテンツと、「まだ伸びしろがある」という成長可能性。
この2つをアピールしましょう。
③ 複数サービス登録
3つ以上のプラットフォームで露出を最大化。
これだけで、数十万円の差が出ることもあります。
売却のタイミング
こんな時が、売却を考える良いタイミングです:
- 事業の方向性が変わった
- 他の事業に集中したい
- まとまった資金が必要になった
- サイトが成熟し、これ以上自分では伸ばせないと感じた
「もったいない」と思わないでください。
売却することで、買主はそのサイトをさらに成長させてくれるかもしれません。
そして、あなたは新しいサイトや事業に集中できます。
それは、「木を伐採して、新しい木を植える」サイクルです。
健全な資産運用として、サイトM&Aを選択肢に入れてみませんか?
よくあるご質問
Q1:どのぐらいのアクセス数があれば売却できますか?
A: 月間1,000PV以上あれば、売却の可能性があります。
ただし、重要なのはアクセス数だけではありません。
コンテンツの質(独自性、専門性)、成長可能性(広告導入余地、SEO改善余地)、ドメインの強さ(運営期間、被リンク)も重要です。
私が売却したサイトの中には、月間5,000PVでも高値がついたものもあります。アクセス数が少なくても、質が高ければ売れます。
Q2:収益がゼロでも売れるのですか?
A: はい、売れます。私自身、収益ゼロのサイトを36万円、そして440万円で売却した経験があります。
重要なのは「成長可能性」です。
高品質なコンテンツ、確立されたブランド、明確なターゲット層、広告導入の余地。
買主は「自分が運営すれば収益化できる」と判断すれば、収益ゼロでも購入します。
むしろ、「広告を貼っていない=これから収益を上げられる余地がある」とポジティブに捉えられることもあります。
Q3:サイト売却にかかる手数料はどのぐらいですか?
A: サービスによって異なりますが、主要なサービスの手数料は以下の通りです。
ラッコM&A:
- 売主:無料
- 買主:売買金額の5%(最低55,000円)
サイトキャッチャー:
- 直接交渉プラン:売買金額の3%(最低5万円)
- 仲介プラン:売買金額の10%(最低10万円)
売主の手数料が無料のサービスも多いので、複数登録しても負担は少ないです。
私はいつも、売主手数料無料のサービスを優先して使っています。
Q4:売却後もサポートが必要ですか?
A: 一般的には、契約で定めた期間(1週間〜1ヶ月程度)のアフターサポートが求められます。
内容は:
- 管理画面の操作方法の説明
- トラブル時の対応
- 移行作業のフォロー
ただし、過度なサポートを求められることは少ないです。基本的な操作方法や、トラブル対応程度です。
私の場合、丁寧に対応すると、買主が別のサイトも買ってくれることがあります。信頼関係が次の取引につながるんですね。
Q5:サイトを売却したら、同じジャンルで新しいサイトを作れないのですか?
A: 契約内容によります。
多くの契約には「競業避止義務」が含まれており、一定期間(通常1〜2年)は同じジャンルで競合サイトを作らない約束をします。
ただし:
- 期間や範囲は交渉可能
- 全く同じテーマでなければOKの場合も
- 契約前にしっかり確認しましょう
私の場合、通常1〜2年、ジャンルは「全く同じテーマ」に限定しています。
例えば、「東京の飲食店情報サイト」を売却した場合、「大阪の飲食店情報サイト」は作っても問題ない、という感じです。
Q6:複数のサイト売買サービスに登録するメリットは?
A: 非常に大きなメリットがあります。私は常に3つ以上のサービスに登録しています。
メリット①:より多くの人の目に触れる
サービスによってユーザー層が異なります。露出を増やせば、理想的な買主に出会える確率が上がります。
メリット②:価格交渉の材料になる
A社で「300万円」の査定、B社で「350万円」の査定。この情報を使って、C社で「380万円」まで交渉可能です。
メリット③:サービスの質を比較できる
どのサービスが自分に合っているか見極められます。
Q7:サイト移行作業は難しいですか?
A: 正直申し上げて、初心者の方の場合は厳しいこともあります。けれども、独自のサイトを保有していて、それを売却しようという方であれば、中級以上の経験と技術をお持ちのことと思います。AIや検索などで情報収集は可能ですから、できなくはないと思います。
主な作業:
- ドメイン移管(レジストラでの手続き)
- サーバーデータの移行(FTPやバックアップ機能)
- 管理画面のログイン情報共有
Q8:売却価格はどうやって決めればいいですか?
A: 一般的な相場は「月間営業利益 × 12〜36ヶ月分」です。
ただし、以下の要素も考慮します:
- 収益の安定性:1年以上安定 → 高倍率
- 成長可能性:広告未導入、SEO改善余地 → 高倍率
- コンテンツの独自性:オリジナリティが高い → 高倍率
私のアドバイス:
最初は希望価格を少し高めに設定し、問い合わせの反応を見ながら調整するのがおすすめです。
サイトキャッチャーなどでは、こちらの想定する価格よりもずいぶん低い評価をいただくこともあります。けれども、私はそうした評価を超える売却金額を引き出したことが何度もあります。
自分のサイトを信じて、焦らず、時間をかけて適正価格を見つけていくのがコツです。
「サイト売却、興味はあるけど、何から始めればいいかわからない…」
そんな方は、まずはmoribito worksにご相談ください。
私たちができること
サイト査定のお手伝い
あなたのサイトの価値を客観的に分析し、売却価格の目安をアドバイスします。また、高く売るための改善ポイントも提案します。
売却準備のサポート
必要なデータの整理方法、アピールポイントの整理、出品ページの作成をお手伝いします。
売買サービスの選定サポート
あなたのサイトに最適なサービスを提案し、複数登録の戦略を一緒に立案します。各サービスの特徴と手数料も比較します。
移行作業のサポート
ドメイン移管の手順説明、サーバーデータ移行のサポート、トラブル時の対応も行います。
まずは無料相談で、あなたのサイトを拝見させてください
「このサイト、売れるかな?」 「どのぐらいの価格になりそう?」 「売却の手順がよくわからない…」
どんな質問でも大丈夫です。
無理な営業は一切いたしません。
まずは、お話を聞かせてください。
がんばる人のために。
あなたのサイトという「資産」を、最大限に活かすお手伝いをさせてください。