問い合わせフォームを作ろう
さあ、いよいよ実践です。HubSpotで問い合わせフォームを作って、あなたのサイトに設置してみましょう。
「難しそう…」と思うかもしれませんが、大丈夫。画面の指示に従って進めていけば、初心者の方でも10分程度で完成します。一つひとつ、丁寧に説明していきますね。
ステップ1:HubSpotダッシュボードにログイン
まず、HubSpotにログインします。
HubSpotの公式サイト(https://www.hubspot.jp/)にアクセスします。
右上の「ログイン」ボタンをクリックします。
登録したメールアドレスとパスワードを入力します。
ダッシュボード(管理画面)が表示されます。
ダッシュボードには、たくさんのメニューが並んでいます。最初は「どこから始めればいいの?」と迷うかもしれませんが、今回使うのは「マーケティング」のセクションです。
ステップ2:フォーム作成画面を開く
画面左側のメニューから「マーケティング」をクリックします。メニューが展開されます。
「リードの獲得」にカーソルを合わせます。さらにサブメニューが表示されます。
「フォーム」をクリックします。フォーム一覧画面が開きます。
初めての場合は、まだフォームが何もない状態です。
右上の「フォームを作成」ボタンをクリックします。
すると、フォームのタイプを選ぶ画面が表示されます。
ステップ3:フォームのタイプを選択
HubSpotでは、主に3種類のフォームタイプから選べます。
埋め込みフォーム(Embedded form)
サイトのページ内に、フォームを埋め込むタイプ。最も一般的で、おすすめです。
メリット:
ページと一体化していて自然
訪問者が使いやすい
デザインをサイトに合わせられる
用途:
「お問い合わせページ」に設置
「お申し込みページ」に設置
ブログ記事の最後に設置
ポップアップフォーム(Pop-up form)
訪問者がサイトを閲覧している時に、画面上に小窓(ポップアップ)で表示されるタイプ。
メリット:
目立つので、見逃されにくい
特定の条件で表示できる(例:5秒経過後、スクロールしたら、など)
デメリット:
うざがられることもある
スマホでは邪魔になりやすい
用途:
メルマガ登録を促したい時
限定キャンペーンの告知
離脱しようとする人に最後のアプローチ
スタンドアロンページ(Standalone page)
HubSpotのサーバー上に、フォーム専用のページを作成するタイプ。
メリット:
自分のサイトがなくても使える
広告のランディングページとして使える
デメリット:
URLがHubSpotのドメインになる(例:yourname.hubspotpagebuilder.com)
デザインの自由度が限られる
用途:
広告専用のランディングページ
イベント申し込み専用ページ
初めての方は「埋め込みフォーム」がおすすめです。
今回は、最も一般的な「埋め込みフォーム」で問い合わせフォームを作る手順を説明しますね。
「埋め込みフォーム」を選んで、「次へ」ボタンをクリック。
ステップ4:フォームに名前をつける
フォーム作成画面が開きます。まず、フォームに名前をつけましょう。
例:
「お問い合わせフォーム」
「無料相談申し込みフォーム」
「見積もり依頼フォーム」
この名前は管理用です。訪問者には見えないので、自分がわかりやすい名前をつければOKです。
名前を入力したら、「次へ」をクリック。
ステップ5:フォーム項目(質問項目)を設定する
ここが一番重要なステップです。訪問者に何を入力してもらうか、項目を設定します。
デフォルトで用意されている項目
HubSpotは、最初から「メールアドレス」「名」「姓」の3つの項目を用意してくれています。これだけでも最低限の問い合わせフォームとして機能します。
でも、もう少し情報が欲しいですよね。項目を追加していきましょう。
項目を追加する方法
右側のパネルから「項目を追加」をクリックします。たくさんの項目が表示されます。
よく使う項目:
電話番号:
「電話番号」を探してクリックします。
フォームに追加されます。
会社名:
「会社名」を探してクリックします。
お問い合わせ内容(複数行テキスト):
「複数行テキスト」を探してクリックします。
項目名を「お問い合わせ内容」に変更できます。
各項目の設定
項目を追加したら、それぞれの項目をクリックすると、詳細設定ができます。
重要な設定項目:
必須フィールド:
チェックを入れると、入力必須になります。
「メールアドレス」「名前」は必須にすることが多い
「電話番号」「会社名」は任意にすることが多い
プレースホルダーテキスト:
入力欄に薄く表示される案内文
例:「例:田中太郎」「例:03-1234-5678」
ヘルプテキスト:
項目の下に表示される補足説明
例:「返信可能な電話番号をご入力ください」
おすすめの項目構成(問い合わせフォーム)
必須項目:
- 姓
- 名
- メールアドレス
- お問い合わせ内容(複数行テキスト)
任意項目:
- 電話番号
- 会社名
このぐらいがちょうど良いバランスです。項目が多すぎると、送信率が下がります。
項目の並び替え
項目の順番を変えたい時は、各項目をドラッグ&ドロップで移動できます。
一般的な順番:
- 姓
- 名
- メールアドレス
- 電話番号
- 会社名
- お問い合わせ内容
ステップ6:送信ボタンの設定
フォームの最後には、送信ボタンが表示されます。このボタンのテキストも変更できます。
デフォルト:「送信」
変更例:
「お問い合わせを送信する」
「無料相談を申し込む」
「見積もりを依頼する」
「送信する」
訪問者が「何が起こるのか」をイメージしやすい言葉を選ぶといいですね。
ステップ7:送信後の設定(とても重要!)
フォームが送信された後、訪問者に何を表示するか。これはとても重要な設定です。
画面上部の「オプション」タブをクリックすると、送信後の設定ができます。
選択肢は2つ:
インラインメッセージを表示(おすすめ)
フォーム送信後、同じページ上に「ありがとうございました」というメッセージを表示する方法。
メリット:
ページ移動がないので、訪問者が混乱しない
シンプルで使いやすい
設定方法:
「インラインサンキューメッセージ」を選択します。
メッセージ欄に感謝のメッセージを入力します。
メッセージの例:
お問い合わせいただき、ありがとうございます。 内容を確認次第、担当者より2営業日以内にご連絡いたします。 しばらくお待ちください。
別のページにリダイレクト
送信後、専用の「ありがとうページ」に移動させる方法。
メリット:
より詳細な情報を伝えられる
「次のステップ」を案内できる
コンバージョン計測がしやすい(Google広告などを使っている場合)
設定方法:
「別のページにリダイレクト」を選択します。
リダイレクト先のURLを入力します(例:https://yoursite.com/thanks/)
ありがとうページに書くこと:
送信完了の感謝
今後の流れ(「2営業日以内にご連絡します」など)
よくある質問へのリンク
他のサービス紹介
初心者の方は、まず「インラインメッセージ」から始めるのがおすすめです。
ステップ8:自動返信メールの設定
フォームを送信してくれた人に、自動で「受付完了メール」を送ることができます。これは設定しておくことを強くおすすめします。
なぜ自動返信が大切か?
訪問者は「ちゃんと送信できたかな?」と不安になります。すぐに受付確認のメールが届けば、安心できますよね。また、「ちゃんと対応してくれる会社だな」という好印象にもつながります。
設定方法:
「オプション」タブ内の「フォロー通知Eメールを送信」をオンにします。
自動返信メールの内容を編集します。
「送信者名」:あなたの名前または会社名
「送信者メールアドレス」:あなたのメールアドレス
「件名」:わかりやすい件名をつける
「本文」:感謝と今後の流れを伝える
件名の例:
【受付完了】お問い合わせありがとうございます – 株式会社○○
本文の例:
{名} 様
この度は、お問い合わせいただきありがとうございます。
以下の内容で、お問い合わせを承りました。 内容を確認の上、担当者より2営業日以内にご連絡いたします。
お問い合わせ内容 {お問い合わせ内容}
しばらくお待ちください。
万が一、3営業日以内に返信がない場合は、 メールが届いていない可能性がございます。 お手数ですが、再度ご連絡いただけますと幸いです。
株式会社○○ 担当:田中
メール:tanaka@example.com
電話:03-1234-5678
ポイント:
波括弧で項目名を書くと、自動で入力内容が挿入されます(例:{名}、{お問い合わせ内容})
丁寧で温かみのある文章を心がける
返信までの目安期間を明記する
担当者の連絡先を書いておくと安心感が増す
ステップ9:デザインのカスタマイズ
次は、フォームの見た目を整えます。
画面上部の「スタイルとプレビュー」タブをクリック。
カスタマイズできる項目:
フォームのスタイル:
テーマ:HubSpotが用意しているデザインテンプレート
シンプル、モダン、カラフルなど、いくつかから選べます
サイトの雰囲気に合うものを選びましょう
色の設定:
送信ボタンの色:目立つ色がおすすめ(青、緑、オレンジなど)
フォントの色:読みやすい色(通常は黒やグレー)
背景色:通常は白か薄いグレー
フォントの設定:
フォントの種類
文字サイズ
レイアウト:
項目を横並びにするか、縦並びにするか
各項目の間隔
初心者の方へのアドバイス:
デザインにこだわりすぎなくて大丈夫です。最初はデフォルトのスタイルで十分。慣れてきたら、少しずつカスタマイズしていきましょう。
重要なのは、見た目より「使いやすさ」です。
ステップ10:プレビューで確認
デザインが決まったら、実際にどう表示されるか確認しましょう。
画面右側に、プレビュー画面が表示されています。
確認ポイント:
項目が多すぎて、入力が面倒に見えないか?
送信ボタンは目立っているか?
スマホで見た時も使いやすいか?(画面上部で「モバイル」表示に切り替えられます)
必須項目がわかりやすいか?
問題なければ、次に進みます。
ステップ11:フォームを保存して公開
すべての設定が完了したら、フォームを保存します。
右上の「公開」ボタンをクリック。
これで、フォームの作成は完了です!
でも、まだサイトには表示されていません。次のステップで、実際にサイトに設置します。
ステップ12:埋め込みコードを取得
フォームを公開すると、自動的に「埋め込みコード」が表示されます。
表示されない場合は:
フォーム一覧画面に戻ります。
作成したフォームをクリックします。
「共有」タブを選択します。
「埋め込みコード」をクリックします。
すると、HTMLコードが表示されます。
このコード全体を、コピーしてください。
「コピー」ボタンを押すだけで、クリップボードにコピーされます。
ステップ13:サイトへの設置方法
いよいよ、あなたのサイトにフォームを設置します。
サイトの種類によって方法が少し違うので、それぞれ説明しますね。
WordPressの場合
WordPressを使っている方は、とても簡単です。
方法1:HubSpotプラグインを使う(最も簡単・おすすめ)
WordPress管理画面にログインします。
フォームを設置したいページまたは投稿記事を開きます(固定ページ(例:「お問い合わせ」ページ)または投稿記事)。
編集画面で、フォームを表示したい場所にカーソルを合わせます。
ブロックの追加ボタン(+マーク)をクリックします。
「HubSpot」で検索します。「HubSpot Form」というブロックが表示されます。
「HubSpot Form」ブロックを選択します。
プルダウンメニューから、先ほど作成したフォームを選択します。
プレビューで確認します。
問題なければ「公開」または「更新」ボタンをクリックします。
これだけです!コードを貼り付ける必要もありません。
方法2:カスタムHTMLブロックを使う
HubSpotプラグインを使っていない場合は、この方法でも設置できます。
WordPress管理画面にログインします。
フォームを設置したいページを開きます。
編集画面で、フォームを表示したい場所にカーソルを合わせます。
ブロックの追加ボタン(+マーク)をクリックします。
「カスタムHTML」で検索します。
「カスタムHTML」ブロックを選択します。
先ほどコピーしたHubSpotの埋め込みコードを貼り付けます。
プレビューで確認します。ブロックの上部に「プレビュー」ボタンがあります。クリックすると、実際のフォームが表示されます。
問題なければ「公開」または「更新」をクリックします。
Wix、Jimdo、STUDIOなどの場合
これらのサイトビルダーでも、基本的な流れは同じです。
Wixの場合:
Wixエディタを開きます。
フォームを設置したいページを選択します。
左側メニューから「追加」→「埋め込み」→「カスタムコード」を選びます。
HubSpotの埋め込みコードを貼り付けます。
サイズを調整します。
保存して公開します。
Jimdoの場合:
Jimdoの編集画面を開きます。
フォームを設置したい場所で「コンテンツを追加」をクリックします。
「その他のコンテンツ&アドオン」→「ウィジェット / HTML」を選択します。
HubSpotの埋め込みコードを貼り付けます。
保存します。
STUDIOの場合:
STUDIOエディタを開きます。
フォームを設置したいページを選択します。
「埋め込み」要素を追加します。
HubSpotの埋め込みコードを貼り付けます。
公開します。
HTMLサイトの場合
自分でHTMLを書いてサイトを作っている方は:
設置したいページのHTMLファイルを開きます。
フォームを表示したい位置を見つけます(例:<div class="contact-form">の中など)。
HubSpotの埋め込みコードを貼り付けます。
ファイルを保存します。
サーバーにアップロードします。
ステップ14:動作確認(超重要!)
フォームを設置したら、必ず動作確認をしてください。これを怠ると、「お客様が問い合わせしようとしたのに、エラーで送信できなかった」なんて悲劇が起こります。
確認手順:
実際のサイトを開きます(編集画面ではなく、訪問者が見る本番の画面)。
フォームが正しく表示されているか確認します。デザインは崩れていないか。スマホでも見やすいか(スマホで開いて確認)。
実際にテスト送信してみます。自分のメールアドレスで送信します。ダミーの内容でOK(例:「テスト送信です」)。
送信後の表示を確認します。「ありがとうございます」のメッセージが表示されるか。リダイレクト設定した場合、正しいページに移動するか。
自動返信メールが届くか確認します。迷惑メールフォルダもチェックします。メールの内容が正しいか確認します。
HubSpotの管理画面で確認します。HubSpotにログインします。「コンタクト」→「コンタクト」を開きます。送信した情報が登録されているか確認します。
すべて問題なければ、完成です!おめでとうございます!
次は「資料ダウンロードで見込み客情報を集める」


